金井塚医院<京都市中京区 内科・小児科・介護>

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Medical Tribune に載せたエッセイより
 当院のロゴマークは、ブルーベリーをアレンジしてある。よく尋ねられるのはなぜブルーベリーなのかと。私は気恥ずかしいのもあって、単に好きだからと答えることにしている。妻は眼科なら何となくわかるんだけど(当院は内科。私の専門は糖尿病)ねと言う。しかし本当の意味は、ブルーベリーが目によいからというより、害虫のデパートと言われる果樹の中では珍しく、無農薬で栽培できるところに由来する。つまり、できる限り薬(農薬)を使わず、食事療法(肥料)・運動療法(太陽)ときめ細やかな医療/指導(剪定)によって治療しますよ、というこの医院の方針を表したつもりなのだ。しかし肥料を他動的に与えられる植物と違って、動物である我々にとって食事というのはやっぱりむつかしい。
 最近何にでもマヨネーズをかけて食べる若者が増えてるとか。そしてこういう異常な食べ方(デザートのイチゴにまでかける)をする若者のことを“マヨラー”と呼ぶそうな。親が子供と一緒に食事しなくなったために、子供に正しい食べ方は何かというのが教育できなくなって、こういう人種が出現しているのだとか。しかし皆さんも経験されたことがあるだろう。肥満の人の家族がみんな肥満だったり、夫婦そろって高血圧だとか。家庭での食生活は料理をする人・食べる人に大きく左右される。しかも食事というのは毎日のものだから、すこしずつ変な方向にずれていくと、もちろん親でももう矯正不可能で、当人達はその大きな間違いに気づかないことがある。
 ふと思い出したのが、アメリカに留学していたときのこと。あの国は本当に食い物がまずかった。もともと和食党ではなかった妻と私であるが、アメリカに行ってすっかり和食が恋しくなった。Sushi(寿司)とかUnazu(鰻重、ぼくたちはウナズ〜と呼んでいた)とかが無性に食べたくなった。私達が2年間逗留したウースターはマサチューセッツの片田舎ではあったが、探せば怪しげな日本食屋が結構あった。しかし黒蕎麦のfried noodles(焼きそば)とか、かちかちのbean curd (豆腐)などに騙され、味覚は次第にamericanizeされていった。ある日妻の両親が訪ねてきた。ニューヨークで、一見まともそうなラーメン屋に連れていった。妻と私は一口食べて思わず「美味しい!」と叫んだ。次の瞬間、ふたりとも義父の「こんなもんをうまいと思うのか」という憐れむような視線に気づいた。時間差でこのラーメンは実はまずいと悟ったときのバツの悪さ、情けなさ。
 でもマヨラー達にも便利?なように、どこの店でもケチャップやマスタードはテーブルに置いてあって、自分好みの味付けにすることが出来る。またあのマクドナルドでも、ハンバーガーにケチャップとかピクルスとかはさまんでくれ(plain hamburger)、焼き方はmediumとか注文する人がいる。料理人の味を味わうというよりアメリカは自分の味覚に合うように料理をorder made する完璧な個人主義なのかもしれない。
 一方でアメリカ人もこのどうしようもないまずさは自覚しているらしい。新聞のエッセイで、ニューヨークの近くのロングアイランドに住む、ビジネスマンの週末は、どこそこのレストランが美味しいと聞けば、100マイルの道も厭わず、車を飛ばして食べに行くと。しかし、彼らはいつも裏切られて、再び100マイルの道をとぼとぼと帰ってくる。でもまた誰かにある店が美味しいと聞かされると、次の週末ふたたび車をとばして駆けつける衝動を抑えられないと。そしてまた期待はうち砕かれる。でもこの繰り返しを決してやめられないと。
 彼らもちゃんと親から教育されている。バイキング形式(All you can eat)というのは、最近日本でも流行ってきたが、留学していたとき、ある研究会の夕食がこの形式だった。私は思わず主菜の肉料理だけ取って席に着くと、“Toshi, サラダは?パンは?”と大ブーイング。日本の懇親会でこんなこと言われたことありますか?。彼らが言うには“カーニボー”と。私はそのときCarnival(謝肉祭)という意味かと思ったんだが、あとで日本人の友人に言うとそれはcannibal(人食いの)と言われたんだぜと言われて、あわてて確認したらcarnivore(肉食の)だったらしい。あなたはバイキングのときに自分の好きなもの(All you wanna eat)だけじゃなく、ちゃんとバランスよく摂取できますか?。貧しい日本人の私はどうも自分の好きな肉類中心になってしまう。いや最近はそうならないようにしています。うん、そのつもりですが。

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